解剖図研究
人体構造の表現を極める
先人の画法・現代のテクノロジー
加藤、川村、阿久津、坂井
古来より医師と芸術家が手を組み、人体の構造を図示してきました。現代でも学術論文や医学書(解剖学書・手術書)において高品位の解剖図を採用することのメリットは大きく、高い需要があります。米国ジョンズホプキンス大学をはじめ、海外の医学校ではメディカルイラストレーションの専門部署を設置し、臨床医・研究者にサービス提供を行っています。わが国では同様の部署を持つ医学部・歯学部は極めて少なく、これからの発展が望まれる分野です。解剖図研究グループでは、東京藝術大学出身の研究者らを中心として、古今東西の解剖図を収集・研究し、現代の医学・解剖学研究にマッチした解剖図作製技術の研究と開発を行っています。また、フォトセンターと連携し、院内・学内向けにメディカルイラストレーションも提供しています。
メディカルイラストを使用した論文・著作
- Ichimura K, Kinose S, Kawasaki Y, Kato K, Sakai T:
Reevaluation of the superior radial collateral artery in the human upper arm.
Anat Sci Int. 2018 Jan; 93(1): 69-74.
- Kinose S, Kanaya Y, Kawasaki Y, Okamura T, Kato K, Sakai T, Ichimura K:
Anatomical characterization of the radial and ulnar nutrient arteries in humans.
Ann Anat. 2018; 216: 23-28 ・Ichimura K, Kinose S, Kawasaki Y, Okamura T, Kato K, Sakai T:
Anatomic characterization of the humeral nutrient artery: application to fracture and surgery of the humerus.
Clin Anat. 2017 Oct; 30(7): 978-987 - 坂井建雄 (監修)
『筋肉のしくみ・はたらきゆるっと事典』永岡書店, 2018 - 坂井建雄
『標準解剖学』医学書院, 2017 - 坂井建雄
『解剖実習カラーテキスト』医学書院, 2013
近年の論文・著書
加藤公太,岡村太郎,坂井建雄
『ポール・リシェ「美術解剖学」とその解剖図について』
日本メディカルイラストレーション学会雑誌. 2018; 1: 51-63- 阿久津裕彦『立体像で理解する美術解剖』技術評論社, 2016
坂井建雄
医学を理解して表現できるメディカル・イラストレーターが求められている.
『メディカル・デザイン』
ライフサイエンス出版, 2016